スピーカー追求道>【6スピーカー用語集】スピーカーエンクロージャー編トップ
背面(後面)開放型エンクロージャー
背面開放型エンクロージャー(後面開放型エンクロージャー)とは、密閉型スピーカーの背面の板を取り外してしまったもの、もしくは平面バッフルの4面を後ろ側に折り曲げて板を取り付けたものと考えればよいでしょう。基本的な特性は平面バッフルと同じで あるが、背面開放型にはそれにプラスして音響菅の要素が加わります。
これは後ろに折り曲げた板の平行面で定在波が発生し、つまりパイプ共鳴の音が付加される。しかし、密閉やバスレフで発生する定在波はユニットの動きに悪影響を与えるが、背面開放の場合はユニットへの影響は少なく、むしろ背面からの音に付加される割合が多い。
背面開放型のメリットは、スペースファクターが平面バッフル方に比べ優れていること。平面バッフルは完全な一枚板のため補強が難しく、板厚を厚く確保しないとどうしても板鳴りをおこしてしまう恐れがあるが、背面開放型は箱型であるため板鳴りはしにくいというメリットがある。ユニットの動きは自由で、微小信号への反応も平面バフルなみに良い。
背面開放型の計算式は基本的には平面バフル型と同じ
で考えればよい。詳しい計算を出す場合はそれにプラスして共鳴管の計算式で低域のピーク、ディップを割り出せばよい。しかし、実際の測定は無響室で行わなければ、部屋の特性が強くでるので計算式どおりにはいかない(これはどのスタイルのエンクロージャーでも同じことだが)