Fostex FE83Eの利用レビュー
フォステクスFE83Eの基礎データ
Fostex FE83E取り説より特徴抜粋
- ESコーン紙採用
- 600mm強力フェライトマグネット
- バスレフ、バックロードに対応するバランスのとれたQo、Mo
Fostex FE83E大山の評価
FostexのFE83Eは103シリーズと並んでfostexフルレンジの超ロングセラー商品のひとつ。83Eの前バージョンはFE83N、その前はFE83でありFE83Eはちょうど3代目ということになる。
長岡鉄男先生のスピーカーでもかなりのスピーカーにこのFE83が使われてきている。たとえばD-83フラミンゴ、D-108コブラ、AV-1、BS-8、BS-88、F-1などなど。私はD-83フラミンゴとBS-8で利用した。バスレフで部分的に低域を伸ばすBS-8と、バックロードでフルに低域を伸ばすフラミンゴでは音の傾向もさっぱり変わる。
音の特徴は高域重視の方向性であり、バックロードで低域を伸ばそうとしてもけっこう難しく、高いQ値のために若干ぼんついた音になるのは否めない。長岡氏も生前に述べられていたがこのユニットが最も生きるのが「女性ボーカル」で、これは大口径ユニットがかなわない部分でもある。
8センチ、10センチユニットのフルレンジ1発というのは好みの分かれる部分ではあるが、市販のマルチとは全く違った音。その点音源による定位のよさは一度味わうと病みつきになり、ここから自作にはまる人も多いという(私もその一人)。一度も聴いたことがない人は是非チャレンジしていただきたいユニットである。