初音だし
基本条件+ラワン合板+FE83E
このスピーカーは今までバックロードばかり作っていた人にとっては簡単に組みあがってしまうはずだ。音はほぼ予想していた通り、レンジは決して広くないが、8センチフルレンジの特徴であるボーカル帯域の美しさ・音場間のよさに特徴がある。このようなスピーカーは現在市販品がなく自分で作るしかないが独特のよさがあって、これは一度聞いたことのある人でないとわからないと思う。特にフルレンジ一発の音を聞いたことが無い人にとっては非常に新鮮な音だろう。私はオーディオ暦30年というような人間ではなく、オーディオが始まった時はすでに3wayマルチが当たり前だった時代の人間だ。長岡氏の本や古い本を読むと、昔はこのようなフルレンジ一発のシステムが多く販売されていたようだが現在はほとんどなくなってしまった(富士通eclipseというのが最近でてきて嬉しく思ったが)。昔に聞いたことがないのだが、何故か昔聞いた音のような懐かしさを覚えてしまうのは何故なだろうか??
スピーカーの設置方法であるが、まずはコンクリートブロック(1つ5kほど)を4つほど置いて、床にべたに座った時に耳の高さにユニットがくるようにした。高さはだいたい70センチぐらい。スピーカースタンドがないのでこのようなあまり理想的な置き方ではないのだが、床に座って直接聞くのを想定するとこの位置がほぼフルレンジの軸が耳の位置にくるようにした。
音の特徴。オーケストラのようにレンジの広さ、分解能の高さを求めた再生にはきつい印象をうける。音量を上げるとエンクロージャーの軽さゆえか箱鳴りが結構気になる。音の立ち上がり・立下りもそれほど優秀のようには思えない。ではどこにこのスピーカーのよさがあるのだろうか?音場再生能力と時間的特性に優れているという点だだと思う。特に小音量再生時の音場感のよさと、フルレンジ一発の時間的特性のよさは、それ以外のファクターを全て犠牲にしてでも価値がある。
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BS-8 |