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4、ピンクノイズによるf特比較
まずは通常長岡鉄男の視聴比較でおこなっているf特の比較を行う。測定の基本的条件はいつものものと全く同じなのでこちらを参照しておいていただきたい。今回の比較では同一のスピーカーなのでスピーカーの位置(マイクからの距離・角度)を完璧に同じにし相当厳密に行った。かつ同じ時間に測定できたから両者の比較という意味においてはかなり正確なデータとなるといえるだろう。
バーチ合板と、MDF合板の違いが周波数特性上に大きな違いがでるのかどうかというのは楽しみであったが、事前予想としてはデータに影響を与えるほど変化はないいうのが私の予想であった。聴感上は全く異なるこの2つのスピーカー。もしかしたら高域レベルがフィンランドーバーチの方が若干高く出るかもしれないと思ったが・・・。結果は以下に
フィンランドバーチ製のD-88
MDF製のD-88
上がフィンランドバーチバージョン。下がMDFバージョンである。予想通りf特上に大きな変化は見られなかったが、マイナーなポイントとして、
- バーチバージョンのほうが400hzのデップが少ない。理由は不明。この400hz付近は計算上部屋の定在派が起こる位置とほぼ一致するためスピーカー単体ではほぼフラットであると予測する。
- 高域のレベルがフィンランドバーチのが聴感上高く感じられたが、データ上にはでていない。
- ユニットのFO付近にふくらみが若干あるが、ボンつき感は両スピーカーともさほど感じられない。
- 低域の量感の少なさはスーパースワンと比較すると一聴して分かる。中域から超高域までの伸びは見事一直線にのびていて音はフィンランドバーチもMDFも優等生的な鳴り方(スーパースワンのように暴れ馬的ではない)