周波数特性分析
基本条件+シナ合板+FE103E
BS-10の周波数特性には以下のような特徴があった
- トータルの音圧は約74db。これはスーパースワンより1db低い。
- 中高域の平均を55dbとすると400hzあたりから低域の音圧レベルが低下してきているが、80hzぐらいまではバスレフポートによりなんとか再生。そこから下はバスレフの特性によりいっきに急降下。
- 高域は16khz音圧降下が始まり20khzまでならだかに減少。
(ただこのユニットは結構指向性がはっきりしているユニットなので、マイク・スピーカーの角度でかなり影響をうけてしまうので参考程度に)
初試聴時の感想はまず第一に音圧レベルがかなり高い。同じFE-103Eを使ったユニットD-10とほぼ同じ平均音圧レベルを示しているが音の傾向が全く異なり、D-10バッキーが最低音まで伸ばしているのに、対してBS-10は中低域のが比較的高くそこから先の音圧は急降下している。これははバスレフがダクトの周波数Fd以下では音が逆相関係になりいっきに音圧低下を起こすが、これはバスレフとしての動作がまともに働いている証拠。ダクトのFd(バスレフダクトから出る周波数)は長岡先生の「オリジナルスピーカー設計術①」によれば、

の式で与えられる。この式の2番目にr(ダクトの面積を円に換算した時の半径)とVc(キャビネットの実効容積)L3(ダクトの長さ)を代入すると72という数値がでてくる。特性上は80hz、あたりが若干もりあがっていてこのあたりをバスレフダクトでうまく持ち上げているのが分かる。図では100hzが最ももりあがっているがこれは部屋の影響などを考えるとほぼ測定の誤差にはいるだろう。
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BS-10 |