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FE108EΣ搭載のスーパースワン
基本条件+MDFキャビネット+FE108EΣ
長岡鉄男氏は著書の中で、繰り返し「D-101sスーパースワンには108Σ(現在は108EΣにバージョンアップしている)ではなく、108superが適している」という発言をされていた(108ΣにはD-101aスワンaが向いているらしい)。しかし108スーパーは限定販売品なので現在入手不可で、現在入手可能なユニットがFE-108EΣしかなく、これを使おうと思っている人もたくさんいると思うので実際に実験を行ってみた。 ちなみにΣもスーパーも新品の状態での音だし(エージングゼロの状態)での特性表を載せている。FE108スーパーとFE-108EΣをそれぞれ装着したD-101sスーパースワンには以下のような違いががあった。
- スーパーがトータルの能率で75db(グラフの一番左のallというとこを見てください)であるのに対して、シグマは72db程度。つまり3dbほどシグマの方が能率が悪い。
- 低域はスーパーで63hzあたりまでがんばっているが、シグマでは160hzあたりから急激に音圧が低下している。しかし高域に目を向けるとシグマは16kzまでは完全にフラット20khzでもそこそこだが、スーパーは16khzから音圧低下が始まり20khzはかなり絶望的。
- スーパーがフラットな特性であるのに対して、シグマは1khzあたりに大きなデップがある。
- 「スーパースワンにΣを装着すると中だるみの特性になり音が若干引っ込む感じになる」という長岡師の発言どおりの特性となった。
私、大山の主観を述べると、スーパーは反応よく前にたたきつけてくるサウンドであるのに対し、シグマはそれよりかおとなしい落ち着いたサウンド。そのため測定では実際にはシグマのほうが高域がのびているが、スーパーの方が高域が伸びていると感じてしまったいた。FE-108EΣ装着時の特性は一見ドンシャリ系のサウンドを想像するが、決してそんなことはなく、非常に聴きやすいサウンドだ。特性だけで見るとスーパーに軍配が上がりそうだが、あのウルトラハイスピードを少しうるさいと感じる人も中にはいるだろうから、どちらが良いかは一概に言うのは難しい。低域の量感・スピード感を取るならsuper、ちょっとおちついた感じで中高域重視ならΣといったところか。
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D-101SSuperSwan |