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振動板に使われる素材とは2-金属系
金属を用いる振動板はツィーターの材料やホーンのドライバーとして利用されています。金属は紙に比べ比重が重く、非弾性率は優れているが内部損失が小さいため低音用振動板としては不向きです。振動板に用いられる主要な金属系材料はアルミニウム、チタニウム、ベリリウム、マグネシウム、ボロン化チタン、ジュラルミンなどがある。
その中でもベリリウムは”オーディオの貴金属”とでも呼ばれるくらい特性に優れ、多くのハイエンド系スピーカーに採用されている物質である。比重が1.84でアルミの3分の2、比弾性率13.4*10の11乗、音の伝播速度が11500mは純マグネシウム4760mの2倍以上。ベリリウムは毒性の非常に強い物質であるがツィーターにはもちろんコーティングがしてあるから大丈夫。
一般に金属系材料のツィーターは金属音の「シャラシャラ」して音の印象があると思うがそれらは内部損失の高い物質が持つ材固有の共振が耳につくからである。内部損失が高い、「ベリリウム」や「純マグネシウム」のような物質は利用したツィーターは大変高価であるが金属系ツィーターにつきもののピーキーさがまるでなく、低ひずみで、立ち上がりが良く現時点では最も優れたツィーター素材であると評価されている。