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フルレンジ型スピーカーとは
フルレンジスピーカーとは
可聴周波数帯域(20hz~20khz)を1つのユニットから再生することができるようなスピーカーユニット。現実的には不可能なことなので、50ヘルツから15000hzなど1つのユニットで音楽再生を目指したもので、帯域分割を想定していないスピーカー。シングルコーン型、全音域型スピーカー、全音域ユニットなどとも言う。
FOSTEXのフルレンジ超ロングセラーFE103E
フルレンジスピーカーの歴史
1930年ごろから1950年ごろのオーディオ黎明期を見るとこのフルレンジ型スピーカーがほとんど全てであったが、それ以降は形勢が逆転しマルチスピーカーへと主流が変化し現在に至る。
この頃に生産されたフルレンジ型スピーカーはビンテージスピーカーとして名高いものが多い。たとえば通称パンケーキと呼ばれるAltec Lansingの755EやD-131など数多くの名機が生み出された。
現在の市販品でフルレンジ一発のスピーカーというのはさほど多くないがboseの101や、コアキシャル型を用いたタンノイのスピーカーなどは有名。自作マニアには大変使い勝手が良く、長岡鉄男先生の自作スピーカーには多くのフォステクス製フルレンジ型スピーカーが利用されている。
フルレンジスピーカーユニットの分類
コアキシャルをフルレンジに含めるかはいまいち微妙だが、フルレンジ型スピーカーは大きく3つに分けて分類した。
フルレンジのメリット・デメリット
メリット- 同一の音源が全ての音が放射されるので定位感が非常に良い
- クロス付近の特性の乱れや不自然さがない
- 音質を劣化されるLCネットワーク、アッテネーターが不要(コアキシャル型を除く)
- 再生可能領域が狭い
- 低域限界付近、高域限界付近は歪が増加する
- 高域の指向特性がわるい