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バックロードホーン(用語集)
バックロードホーン型スピーカーとは、スピーカーユニットの背面から出る低域にホーンロードをかけて低域を増強するタイプのスピーカーです。バックロードホーンはバックローデッドホーン、リアローデッドホーンなどとも呼ばれています。バックロードホーンはいろいろなタイプのものがあり理想的には折り返しなしの曲面によるエクスポネンシャルカーブ(図1)を描いたものであるが、これは現実的には大変難しい。最も一般的なスタイルは直方体のスピーカーボックスの中に音道を複数回折り返したフォールデッドホーンである。
フォールデッドホーンには①全て直方体の菅でつないだ直菅方式や②菅にテーバーをつけてホーンに近づけたコニカル形式のもの③カタツムリのように音道を90度で折り返したスパイラルホーンなど様々である。
バックロードホーンはフォールデッド方式にするとホーンとしての動作はもとより、各音道部分が共鳴管としての動作もするし、逆相の背面の音が時間差を経てでる音響迷路としての動作もなす。そのためインピーダンスカーブは複雑に山ができ、密閉やバスレフのような理論は確立されていない。空気室やスロート絞り率、音道の全長、各音道の長さ、折り返し角度、折り返し回数、など様々な要素がありどれを変えても微妙に音が変わる。ある程度の数値は長岡氏が示しているが、バックロードの設計は経験と勘が頼りの世界。