ダイナミックレンジ
ダイナミックレンジ【dynamic range】とは最も強い音と最も弱い音の範囲をデシベルで表示したもの。Dレンジなどと呼ばれる。Fレンジが音の高低を、Dレンジは音の大小を問題にした用語である。ダイナミックレンジは音の大小を再現できる範囲であって、最高音圧レベルと間違えてはいけない。
人間の耳のダイナミックレンジは0dbの音から120dbの音を聞き取れるので120db(人によっては130dbぐらいある人もいるらしい)である。つまり機器やソースのダイナミックレンジは120dbで必要十分ということになる。
ソースのダイナミックレンジはソースの最小音と最大音の比をdbで表したものをいう。生演奏のオーケストラは80dbにも及ぶという。音響機器のダイナミックレンジは下はノイズレベル、上は歪によって定義される。
ダイナミックレンジ(通称Dレンジ)はカタログに○○dbなどと書かれていて、数値が大きいほどご利益がありそうだがことはそう単純ではない。これはカタログに描かれている周波数特性(Fレンジ)と同じで「このスピーカーは40hz~30khzまで再生できます」と書かれていてもそのスピーカーのキャラクターはほとんど何も分からないと同じである。
ダイナミックレンジが低く書かれていても、小音量再生にはめっぽう強い機種もある一方、かなり高く書かれていても大音量で歪だらけになる機種も存在する。