デノンAH-D5000の視聴・評価

DENON AH-D5000視聴後の大山の感想
DENONのAH-D5000はDENONの密閉型ヘッドフォンAHD7000の下位機種でハウジングに無垢材を用いた高級ヘッドフォンです。
このAH-D5000は抜群に解像度が高く現在市販されている密閉型機種のヘッドフォンの中で私の最も評価の高いヘッドフォンです。(AH-D7000も良いが、2倍近くの値段の価値は私には分からない。よってこのAH-D5000に軍配があがった。)
AH-D5000の音の傾向は全体的にワイドレンジでフラット。特筆すべきは20hz、25hzといった最低域を完全にフラットにしかもこもり感なしに再現しきること。
安価なヘッドフォンからこのAH-D5000に変えると、最低域の量感がぐっと増し、小口径スピーカーから質の良い大口径スピーカーに変えたときに近い印象を受けた。これだけ低域を伸ばした音というのはクリヤーさを欠いたりするものだが、抜群にクリヤーだ。
高域も非常に素直でピーキーさや嫌な金属的な響きも一切なくスピーカーで言えばべリリウム、純マグネシウム級の分解能をもっていると感じる。長時間聞いても疲れないだろう。
AH-D5000はデノンのヘッドフォンであるが、音作りはデノンのアンプとは全く違う。デノンのアンプは中低域の押し出しの強さと高域のキラキラ感が特徴で、人によっては下品だと思う向きもあるようだが、このヘッドフォンはそのようなデノンのマイナス面を全く持ち合わせていない。
AH-D5000のハウジングにはマホガニーを利用している。マホガニーはスピーカーエンクロージャーで使っているのをみたことがないが、赤茶色の木材で高級木材として使われている。このAH-D5000を聞いてから俄然興味がでてきた材になりました。
圧倒的な情報量と分解能の高さをもつこのAH-D5000の得意なジャンルはやはり大編成のオーケストラだろう。ジャズや室内楽、ポップス程度で使うのはちょっともったいないという気すらしてくる。ボーカルも非常に良いが、ボーカルオンリーであればここまでのグレードでなくても良い機種はある。
DENON AH-D5000カタログより特徴
- 形式/ダイナミック型
- ユニット/φ50mmネオジウムマグネット
- インピーダンス/25Ω
- 感度/108dB/mW
- 最大入力/1,800mW
- 再生周波数/5~45,000Hz
- 質量/370g(コード含まず)
- コード/3m Y型 7N-OFC線
- プラグ/直径6.3mm 金メッキステレオミニプラグ
- 付属品/拭き布