BOSE 464の視聴・評価
BOSE 464視聴後の大山の評価
BOSE464はパシッブラジエーター方式を採用したboseらしいユニークなスピーカー。フロントバッフルに配置されたウーファーがドロンコーンで(つまりジ磁気回路を持たないウーファー)箱の内部で密閉にはいっているウーファーがそれを駆動する。内部にあるウーファーは小さい空気室からポート(スパイラルポート)を通ってフロントのスリット部分から放射される。ドロンコーンのfdが40hz、スパイラルポートのfdは90hz。
464は低域より上は仮想同軸方式で、ツィーターをスコーカーが2つがサンドイッチした形になっている。中高域の定位感と指向性は良好。技術的に注目するのは仮想同軸のバッフルとウーファーのフレームにマグネシウムを利用し、ユニットの振動を箱に伝える前にダンプしようとしていること。
ドロンコーンの音はバスレフといよりか、密閉に近い若干音がこもったというか抜けの悪い音になる場合があるがbose464は質の悪いドロンコーン方式のSPのような感じはない。ただ他の101、201、301などと同時に視聴した時にはやはり低能率のスピーカーな印象を受けた。メーカー発表の能率を記載していないが、かなり低いことが予想される。
464は音の厚み、低域の豊かさを強調する向きで、重厚長大なイメージ。パワーのあるアンプのボリュームを開いてがんがん鳴らす方式。軽いカラットした低域のSPとは正反対の音。40センチクラスの大型ウーファーに匹敵するような最低域を小さな箱で低ひずみで再生することを目指したスピーカーではないだろうか?101とは全く正反対の音のイメージ。刺激的な音ではなく、オルガン・ピアノなどはそつなくこなすが、バイオリン弦の艶はさほど感じなかった。
BOSE 464カタログより特徴
- 20センチウーファー×1、20センチパッシブラジエーター×1、11.5センチミッド×1、2.5センチツィーター×1
- バイワイヤリング対応、デュアルバナナ対応ねじ込み式
- 寸法(W×H×D) 310*606*310
- 20kg