スピーカー追求道>【4スピーカー追求編】スロート絞り率と空気室の関係
実験2.1
一般ソース(モノラル)を用いての聴感上の違い1
(a)空気室4.73Lスロート断面積5.6cm2
と
(b)空気室3.19Lスロート断面積110cm2
の比較
実験1.1~1.16までは全てピンクノイズを使ってのF特測定をしてきましたが、ここからは一般のソースを使っての視聴実験にはいります。2台のスピーカーをそれぞれ別々の空気室とスロート絞り率に設定して、アンプのスイッチを瞬間的に切り替えられるようにして違いを観察します。ここからは測定器は使わずに自分の耳をたよりに音の違いを書いてみようと思います。
下の表は実験1でえた各空気室とスロート時の音圧を一覧にしてあります。この表を使って、2台のセッティングの位置を色をつけてしめしてあります。
左右空気室 上下スロート断面積 ()はスロート絞り率 |
2.58L | 2.92L | 3.19L | 3.45L | 3.7L | 3.96L | 4.21L | 4.47L | 4.73L |
5.6cm2(0.06) | 78.6 | 78.7 | 78.8 | 78.7 | 78.5 | 78.4 | 78.6 | 78.9 | 78.4 |
23cm2(0.28) | 78.8 | 79.5 | 79.0 | 79.6 | 78.8 | 79.1 | 79.0 | 78.8 | 79.1 |
40.4cm2(0.49) | 80.0 | 80.1 | 80.4 | 79.8 | 79.7 | 79.7 | 79.6 | 79.8 | 79.6 |
57.5cm2(0.7) | 79.6 | 80.3 | 80.7 | 80.3 | 79.9 | 80.0 | 80.3 | 80.0 | 80.1 |
75.2cm2(0.91) | 80.0 | 80.6 | 80.8 | 80.4 | 80.0 | 80.6 | 80.1 | 80.1 | 80.0 |
92.6cm2(1.12) | 80.1 | 80.9 | 80.8 | 80.6 | 80.5 | 80.1 | 80.5 | 80.7 | 80.9 |
110cm2(1.34) | 79.6 | 80.7 | 81.2 | 80.9 | 80.3 | 80.7 | 80.3 | 80.1 | 80.7 |
(a)空気室4.73Lスロート断面積5.6cm2と
(b)空気室3.19Lスロート断面積110cm2
最も音圧レベルが違う同士での比較。この比較はバックロードホーンと、超小型密閉箱の比較といってもよい。
最大で3db違うから音圧からいって全然違うので違いは一瞬で分かるレベル。 (a)の方は一般的なバックロードらしさ、低域の押し出しのパワーを感じるが、(b)はほとんど密閉型に近く、しかも超小型密閉だから低域がほとんででない。中高域までひずんで聞こえる。
ホーンに耳を近づけると僅かであるが(b)からも低域が出ているが実際は漏れている程度でほとんど音の骨格を作るところまではいかない。宇多田ヒカルの首をしめて歌わせたような音になった。
視聴したソースは宇多田ヒカルfirstlove2曲目、SHM-CDの4曲目「ラデツキー行進曲作品228、ベートベン弦楽4重奏曲第3番ニ長調第一楽章。ここまで違うとどのソースでも違いがくっきりでた。