スピーカー追求道>【4スピーカー追求編】スロート絞り率と空気室の関係
実験で確かめたいこと
今回の実験「スロート絞り率と空気室の容積を変える実験」を行う前にその目的というか「確かめたいこと」を書いておこう。
①空気室の役割について。空気室がホーンに対してローパスフィルタとして働くかどうか?空気室が大きくなればホーンから出る音はより多く高域をカットし、空気室が小ささければホーンからより高域がでるはずである。これを周波数測定器で観測できるか。もしくは聴感上どのような変化が確認できるか?空気室はホーンからでる高域をカットするためだけに存在するのか?
②スロート絞り率(以下SR)の役割について。SRについて長岡先生の本に書いてあることは、「SRが極端に大きいときと、極端に小さいときはホーンとして働きませんよ。」と書いてあるだけで具体的にどのような働きをするのかはかかれていない(経験に基づいて得られた数式だけ載せてある)。このスロートについて本質的な考察が得られるかどうか?
③fx(クロスオーバー周波数)を空気室の大小、スロート断面積の大小によって動かすことができるか。fx=10s0/Vaという公式からVa(空気室)を小さくすればfxが上がり、逆に大きくなればfxは下がるはずである。 S0(スロート断面積)を大きくすればfxが上がり、小さくすればfxは下がるはずである。これを周波数測定器で観測できるか。もし無理であれば聴感上どのような変化が確認できるか?
④空気室、スロート絞り率によって聴感上音はどのような変化を受けるのか?長岡鉄男先生のスピーカーは完成されたものを聞いてきたわけであるが、それをあえて外してみることでどのように聞き取りがたいスピーカーになるか?もしくは改善されることもあるのか?ユニットごとに適した空気室とスロート絞り率を見つける新しい公式が発見できないか?
上の①~④を確かめるために次のような実験を予定しています。