スピーカー追求道>【2スピーカー製作編】木工塗装技術編トップ>
おまけ 君にもできる!
素人のピアノ塗装アドバイス
鏡面塗装、特にピアノフィニッシュ塗装はスピーカー製作をしていればいつかはやってみたい塗装の一つですよね。私もずーっと憧れていました。しかし、今回プロの塗装を取材して分かりましたが、このピアノフィニッシュ塗装を完璧にやるのは、はっきり言って無理です。これをホームセンターの塗料と刷毛だけで誰でも簡単にできたら塗装屋さんなんて必要ないですね(笑)。下手にこのような塗装に手をだすよりか、オイル塗装や艶なしのクリヤー塗装をするほうがよっぽど見栄えはよくなるでしょう。しかし、しかし、しかし、「失敗してもいいからどうしても家庭でピアノフィニッシュ塗装をしたい!!!」と思う方には以下のアドバイスと本ページをよく読んで工程を真似してみてください。
- 塗りつぶしのピアノフィニッシュ塗装の基本は下地を平滑にすることです。これが全ての基本になります。特に木口面は念入りにパテを盛る⇒ペーパーで平滑にするを繰り返します。パテは時間がたつと必ず痩せるので、1回目のパテが乾いてから2回目のパテを塗ります。ちなみにパテは導管の深いラワンなどの場合は木口だけでなく表面も徹底的にやります。
- パテ処理をして、手でさわって平面が平滑になったと思えるかもしれませんが、まだまだです。ここを平滑にして肉厚感をだすのがページで紹介した中塗りの作業です。ここにはサンディングシーラーというものを使います。これはホームセンターではほとんど売っていないと思いますが検索エンジンでサンディングシーラーと検索するとけっこうでてきます。基本的に業務用なので2Lぐらいからになってしまうと思いますが・・・。2液性の塗料の場合、説明にある比率で混ぜて使います。スプレーガンは普通使えない環境だと思うので、刷毛を使います。この中塗り工程は刷毛でも時間がかかるだけで問題ありません。このサンディングシーラー刷毛塗り⇒サンダー#280を4回から5回ぐらいくり返します。
- 塗料は中塗りのサンディングシーラーにウレタン系のものを使ったら、仕上げのスプレーもウレタン系のものを使います。ラッカー系のサンティングシーラーを使ったら、仕上げもラッカー系の塗料を使います。
- 次が黒色の艶あり塗料をスプレー⇒クリヤーの艶あり塗料をスプレーで吹きますが、おそらくここが最も難しい作業でしょう。ホームセンターで販売しているスプレー缶で「艶ありブラック」と「艶ありクリヤー」と書いてあるものを買ってきます。ここでは刷毛はつかえません。このスプレー缶をムラなく吹いてゆきます。吹く前に必ず一度いらない板で塗料の出る量やパターン(広がり方)を見るために練習をします。これがうまくいったら本番。2、3度重ね塗りをします。最後に「艶ありクリヤー」と書かれたスプレーをそのうえから2度ほど吹きます。
- 最後が磨きの作業です。#3000~5000ぐらいの水研ぎようのペーパーを用意して、水をたらしながら磨いてゆきます。このとき前の工程で行った艶ありクリヤーの塗膜より下(つまり黒い塗膜)まで削ってはいけません。そして最後にコンパウンドを使って磨きます。バフがない場合はウエスにたらして力をいれてひたすら磨きます。これで完成です。バフやコンパウンドはホームセンターで入手できるでしょう。