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寸法が想定外だった時
カットしてもらった合板を組み立てていると必ずといっていいほど誤差がでてきます。それは修復可能な場合もあるし、不可能な場合もあるでしょう。それらの原因は様々でカット精度は完璧でも、木材はかならず収縮するものですから一筋縄にはゆきません。木工に携わる人間は大型のテーブルソー、プレス機などでいとも簡単な修正ができてしまいますが、それができない一般のかたがたはどのように対処すればよいのでしょうか?まとめてみました。
①木材を上下前後左右ひっくり返してみる
両面に化粧板が張ってあるシナ合板などは、板をひっくり返すと歪みの関係でぴったりくっつくことがあります。今よりいいポジションが見つかるかもしれません。
②寸法のズレを目立たない場所にもってゆく
この方法は一種の諦め的な方法ですが、有効な方法です。基本的にバッフル面と底の面は大事なのでぴったりくっつけて、背面にズレの寸法を流したりすのがよいでしょう。
③木材を反らして強引に接着する
木材は金属類などと違ってかなりのコンプライアンスがありますので、端がね等を使えばある程度反らすことができます。この方法は適用できる箇所は限られますが覚えておくと結構使えます。基本的に板厚が薄く面積が大きくなればなるほど容易に木材を反らしてくっつけることができます。
④カンナやペーパーで削って修正する。
手鉋は利用するのに一定の技術が要りますが、覚えてしまえばこれほど便利な道具は他にありません。初心者がカンナ・サンドペーパーでズレを修正する方法はどうしてもこの方法しかない場合以外はあまりお勧めできません。下手をするとはじめよりかズレが大きくなる可能性があります。