108万円の音をGETするメルマガ
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2008年12月28日配信号
一人で寂しいクリスマスを
すごした大山です。
女子大生からの「ラブメール」お待ちしております。
・・・・女子大生が読んでるわけないか(笑)
■2008年度新刊オーディオ書籍■
ホームページの書籍のレビューを久々に
更新しました。
今年、昨年とオーディオ関連の本は
素晴しいものが多く出版されました。
詳しくはこちら
http://www.diyloudspeakers.jp/idaf/data/179.html
自作スピーカー派の私にとって
最も感動した本は新井悠一氏の
「高品位スピーカーシステム」です。
新井氏といえば、無線と実験に寄稿されている
有名な理論派のスピーカー設計者・製作者です。
過去に出版されたフロントロードホーンの本
「ホーンスピーカー設計・製作本」
はamazonやヤフオクでで数十倍のプレミアが
ついている本の著者でもあります(それでも
売り切れていてなかなか買えない!!)
今回の本は
主にスピーカーの測定に焦点を当てた本です。
スピーカーのTSパラメーターの測定などは
昔は大掛かりなシステムが必要でしたが、現在は
パソコン一つでできるようになったと良く言われます。
とはいってもいざ初めて見ると
訳の分からぬ用語の連発でつまずくというのが常。
(私もそうだった)
数万円するソフトウエアや機器を買っても
使いこなせなければ単なる宝の持ち腐れ
で何の意味もありません。これは測定
に限らずオーディオ全てにあてはまりますが・・
この本の凄いところは、かなり本質的な難しいところ
まで踏み込んでいる内容であるにも関わらず
初心者でも分かりやすいように、用語の解説や、
パソコンの操作方法まで詳しく解説している点です。
今までにスピーカー測定にチャレンジして
みたがイマイチしくっりこなかった方には
まさに目から鱗の内容。
私もあと2年早くこの本を読んでいれば
無駄な周り道をせずに済んだなということ
がたくさん載っていました。
こんな素晴しい本をまとめられ
た新井氏には本当に感謝です。
まだ書店には並んでいますが、いづれ
プレミアが付きそうな予感がする
素晴しい内容の本です。
ちょっと値段は高めですが
価値ある一冊です。
http://www.diyloudspeakers.jp/idaf/data/180.html
■大変盛り上がりました。
ミューズのイベントレビュー■
今年も盛り上がりました。
朝振り出した雨の影響で来る人も
少ないかと思いきや、ほぼ満員御礼
になりました。
このイベントは1年に1回行われる
自作スピーカーのコンテスト。
10台のエントリーに対して
聴衆者が投票で良い音のスピーカー
を決めるというイベントです。
10台全てのレビューを書きたいところ
ですが、今回はFE138ES-Rと、音質賞で競った
スピーカー3台について書きたいと思います。
写真のレビューはこちらに
ありますので当日参加できなかった
方はご覧ください。
http://www.diyloudspeakers.jp/idaf/data/181.html
まず今回のレギュレーションは
口径13~16センチ一発のスピーカー。
■FE138ES-R■
13センチというのは明らかにFE138ES-R
を意識したレギュレーションでありますね(笑)
138ES-Rを利用したスピーカーは全部で4台
エントリーしていました。
個々の言及は避けたいと思いますが、
全体のバランスがかなり高域よりに
あって、低域が相対的に少なく感じ
ました。
箱で低域はもっと稼ぐ
ことは可能かなと思いましたが、高域
のピーキーさはもうコイルを入れること
でしか解決不可能かなという感じを
受けました(実際コイルを入れている
方もいらっしゃいました。)
あのぐらいの超大音量で鳴らすと
かなり厳しい印象を持たざるを得ません
でしたね。
しかし、家で小音量・中音量で聞くのであれば
逆に高域が延びていていいなという
全く逆のインプレにもなりうるでしょう。
(私が一番最初に138を聞いたときは
そのように感じました)
今回のコンテストで”音質賞”を
受賞したのはミューズの前田会長でした。
音質賞で前田会長に迫ったのはMCAP型
の田中さんと、河辺さんのPERFUMEでした。
私のレビューです。
▲前田好一氏「チューバエゥディ」▲
毎年常勝の会長のバックロードホーン
スピーカー。昨年聞いて感動したチューバ
ですが今年もやってくれました。
独特の空気室にかなり長めの直管
3本、開口は下面にあり、制振材
F0Qシートが張ってあります。
前田式のバックロードは癖が全く
感じられず、低域も超早い。
今後の研究したいスピーカーです。
▲河辺倉司氏「PERFUME2」▲
河辺氏のスピーカーPERFUME2。
集製材にオイル塗装をされていて、
綺麗な外観でした。
1380円のユニットであそこまで出すとは
びっくりでした。
▲鈴木茂氏「TR130b型」▲
一つのエンクロに複数のバスレフ共振
点があるスピーカー。鈴木氏のホームページはこちら。
http://www.diyloudspeakers.jp/idaf/data/182.html
本人曰く「誰でも計算可能」とのことですが、
頭の悪い私にはかなり難しいです(笑)
小さな箱にも関わらず30hzまでの
再生が可能とのことで選択ソースで
証明されました。
●感想●
バックロードマニアの自分としては
やはりどんな設計のバックロード
が良く聞こえるのか、もしくは
良く聞こえないのかを中心に
聞かせていただきました。
自分でスピーカーを作るのも毎回
発見があるものですが、
このようにいろんな人のスピーカー
を視聴するのも大いに勉強になります。
次回のスピーカー製作に生きそうな
ヒントをたくさん得ることができました。
今回、前回とバックロードが音質
賞をとりました。来ている人に長岡
派が多いのもその理由だとは思いますが・・、
「質の高いバックロードは市販のスーパー
ハイエンドと十分伍する実力を持っている」
という信念がさらに強まりましたね。
前田式、天野式、石田式・・・と
長岡先生を原点とするバックロードは
たくさんありますが、
まだまだ大いに発展すると思います。
素晴しいイベントを開催してい
ただいている会長をはじめとしたミューズの
中枢メンバーの皆様にはホントに感謝です。
PS
私のメルマガを見てくださっている方が
数名私に声をかけてくださいました。
これまた嬉しかったです。
■シナ合板の音はラワンの音で決まる!?(続編)■
前メルマガではシナ合板は
表面の薄い突き板のみシナで
本体はほとんどラワンからできている
ことを説明しました。
ではどのようなラワンが良質なラワン
と言えるのでしょうか?
結論から先に言うと
「赤い色をしたラワン」が比重が最も
重くスピーカーエンクロージャー
に最も適したラワンだと思います。
ラワンという材は学術的にはフタバガキ科の
総称でありまして、実際には白ラワン、
黄ラワン、赤ラワンなどと様々な
種類があります。
ラワンが乾燥したときの
比重は0.38~0.64。となっていますが、
実際に赤ラワンと白ラワンでは
重さが2倍以上違う印象をうけます。
私が毎日3*6や4*8の合板を
運んでいて、同じラワンでどうしてここ
まで重さが違うのかと毎回思うくらいです。
ホームセンターで色が「白い
ラワン」と、「赤いラワン」を持ち比べて
みれば誰でもすぐに理解できるでしょう。
問題なのは、合板に使われるラワンはこれらの
ラワンがごっちゃ混ぜになっているということです
例えば15mmのラワンに赤ラワンのプライ
と白ラワンのプライ両方使われているとい
うことがざらにあるということです。
私はホームセンターでエンクロージャー用の
シナ合板やラワン合板を買うときは
必ず比重を自分で確かめてからカット
をしてもらいます。
良質なものがない場合は購入を諦めて
他のホームセンターを見たりもします。
店員任せにすると赤や白がごちゃ混ぜに
なり、左右のスピーカーの重さが変わった
りすることにもなりかねません。
覚えておくと便利ですが、
木材というのは基本的に色が濃い材(黒、赤、茶、紫)
は比重が重く、薄い材(白、薄い黄色)は比重が
軽くなります。
前者は広葉樹が多く、後者は針葉樹が多い。
それゆえ硬く・重いエンクロージャーは
広葉樹が用いられることが圧倒的に多いのです。
シナや、ラワンを箱に使う予定の方は参考にしてみて
ください。「赤ラワン」と「白ラワン」は単純に色が
赤いか白いかで区別がつきますのですぐに分かると
思います。
(ちなみに本当に質の良いラワンは下手な高級材より
音が良かったりします。長岡先生がシナやラワンを使い
続けたのも十分に頷けます)
■編集後記■
これが今年度最後のメルマガになります。
4月に始めたメルマガもあっという間に
1周年を迎えられそうです。
始めたばかりの頃は1つのメルマガを書くのに
1日に2時間ぐらい使って1週間ぐらいかけて
書いたりしていましたが、
現在では気合を入れて書けば3日ぐらいで
書けるようになりました。
(それでもやはり3日はかかります・・・)
始めた当初は誰からも相手にされないかな
と思いきや、現在では1回メルマガを出すごとに
多くの方々から暖かいメッセージを頂けるように
なりました。
多いときはメールボックスに10通ぐらい
一度にはいります。基本的にはメッセージには
全部返信させていただいておりますが、
即日に返信できないことも多々あるかと
思います。これだけは先に謝っておきます。
皆様のお陰でここまでこれましたが、
新年度からはさらにパワーアップした
メルマガのほうお届けしてゆきたいと思います。
試したいネタは尽きません。
皆様の更なる健康と良きオーディオライフを
心よりお祈り申しあげます。2009年も良いお年を!!!
最後まで読んでいただきどうもありがとうございます。
大山へのメッセージはこのメールに返信で届きます。