108万円の音をGETするメルマガ
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2008年7月15日配信号
筋トレを2年ぶりに再会した大山です。
今年中にベンチプレス80kが目標です。
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【大山の自作SP道場】FE138ES-Rの素顔
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今回は
FE138ES-Rのエンクロージャーを考える前に
FE138ES-Rを身近なユニットと比較しながらその実力
のほどを探ってみたいと思います。
写真のようにFOSTEXの歴代限定ユニットを並べて
以下のようにユニットを並べて裸での特性を視聴比較しました。
http://www.diyloudspeakers.jp/idaf/data/64.html
ソースは女性ボーカルと今上映されている話題のインディージョーンズ
のレイラースマーチ(クラシック)。と女性ボーカル
●FE138ES-R
クラシックの楽器分解能力はかなり高い。フルート
やトランペットなどの金管楽器の再現力、弦パートの
艶もある。マグネシウムセンターキャップとカーボン
コーン紙のつながりは同軸2wayのような感じ。一方
女性ボーカルは大味気味。
●FE88ES-R
女性ボーカルのよさはFE138ES-Rとは比較にならない。
裸で聞いてもこのリアリティー高さはすごい。音像の
小ささと艶が魅力。
●FE108ES2
ボーカルとクラシックでちょうど138ES-Rと88ES-Rの中間
に立つような音。ただ低域と高域のつながりの自然さと
言う意味ではこちらの方が上。バランスが良い。
●FE208ES-R
FE138ES-Rの兄貴分。ここまでの口径になるとさすがに
裸で鳴らしてもかなり低域もかなりのところまででてくる
から比較対象は難しくなる。女性ボーカルは小口径を聞いた
後だと最悪。やはり138ES-R同様低域と高域のつながりに
癖があるが、質は138同様高い。
●FE126E
バランスは良いが限定ユニットと比較になると、2枚
3枚レベルが落ちる。特に分解能力において違いが顕著。
ちなみにこの裸の視聴比較というのは低域の周り込みの影響
で低域の量感はわからないものですが、全体のバランスとい
うかユニットのもっている本来の実力というのはこれで意外と
分かるものです。
大事なのは第1インプレッション。
裸で聞いてみて「いい!」と思ったユニットは箱に入れても
いい音がするものです。これ本当。だからユニットを買ってきたら
箱ができるまで押入れに入れておかないでがんがん裸で鳴らす
べきなんですね。
今回の実験はFE138ES-Rの箱を考察するために近いユニットの
音の傾向を調べるために行いました。
やはり点音源レンジの広さをスーパースワン以上にもってゆく
というのがひとつのテーマになると思います。もちろんバックロード
で。次回ターキーの音道構造を視聴結果と交えてお話したいと思います。
話は飛びますが今回4つのユニットを比較して思ったこと。
Fostexのユニットは限定ユニットの値段がアルニコを
使っているとはいえ高すぎる気がしてなりません。
例えばFE138ES-RはFE108ES2の2倍近い値段がします。
しかし
音が2倍良いということは絶対にあり得ない。
それぞれ良さ悪さがあります。
確かにFE208ES-RやMG850のような技術の限界に挑戦するユニット
はあってほしいし、コストが高くなるのはやむを得ないでしょう。
けど、近年の名作FE88ES-Rや過去の名作FE108Superのような
低価格で質の良いものもお願いだから出し続けて欲しいと
いうのが私の願いです。
今後FOSTEXの限定ユニットが全てペアで10万を超えるように
なってしまっては日本の自作SP文化(低コストハイパフォーマンスに
代表される長岡文化)も廃れてゆくような気がしてなりません。
というか、長岡派もそっぽを向いて海外の低価格ユニットにシフ
トするのではないだろうか?
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【オーディオコラム】長岡鉄男は評論家か?
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長岡鉄男(本名:富岡寿一)の肩書きは「評論家」ということに
なっているし、みなそうだと思っている。
しかし、私は長岡先生は評論家という肩書きは似合わず
”自作スピーカー研究者”
”バックロード研究家”
”実践的オーディオ製作者”
”オーディオの教師”
といった肩書きのほうがいいのではないかと思う。
評論家という言葉の裏には
「自分は何もしないが、大上段で他人のやっていることに白黒つける人」
というイメージがあります。
それを考えると長岡先生のやってきたことはどこをどう見ても
評論家には見えないわけです。
長岡鉄男先生は確かに機器評論もしていましたが
それは評論を超えて、機器の本質的な解説にまで及んでいました。
そしてその機器の本質的な解説はメーカーの技術者をも動かし、
オーディオのトレンドを作ってきたといっても言いすぎではないでしょう。
しかし自作派から見る長岡鉄男の真の功績は言うまでもなく
「スピーカー自作の図面を500以上残した
ということ。そしてそのうち数十機種は名作として
今なお多くの自作マニアが作り続けているという
事実です」
これは普通の評論家には決して真似できない。
7月のステレオ誌には評論家もスピーカーを作ったりするが、
おそらく残りの11ヶ月間はほとんど何も作らないで文章
だけ書いているのだろうと思います。(それは別に悪いこと
ではないけど・・)
ところでネット上でよく長岡鉄男を揶揄する言動が飛び交っている。
実は彼らこそが「本物の評論家」なんではないだろうか?
評論家とは
「自分は何もしないが、大上段で他人のやっていることに白黒つける人」
というイメージがあると書きましたが、長岡批判をする人は99%その
種の人だからです。
本当の反長岡鉄男を標榜するのであれば、自作スピーカーの
図面を作って世間に審を仰いでみたらどうだろう。
「私の設計したスピーカーはスワンスピーカーなんて
目ではない。スワンスピーカーを造るのは時間
の無駄だからこれを作れ。」と。
現在はネット上で誰でも情報を公開できるのだから
できなくはないだろう。
もしくは長岡先生がやった機器評論より凄い評論をネットで
書いたらどうだろうか?あれほど凄い文章を書ければ
すぐに編集者の目に止まってすぐに仕事が舞い込んでくるんじゃ
ないだろうか?
しかしネットで長岡批判をする人にそんなことする人はひ
とりもいない。もしかしたら長岡鉄男のスピーカーを一度も
聞いたことがないのに批判だけしているのかもしれない。
そうなるとこれは批判ではなくて単なる中傷や当てこすり
の類ですね。
ある人が一度だけ
「長岡鉄男のスワンはたいしていい音ではない」と私
に言った。けどその人は自分で何個もオリジナルのスピーカーを
設計していてそれをネット上でも公開していたりする。だから
凄く言葉が響いた。これこそが本当の意味ある長岡鉄男
批判だと思いました。
私もこうやって偉そうに文章書いてると「評論家」になって
しまうから長岡先生に負けないいスピーカーエンクロー
ジャーの設計・製作を急がねば!!
(シマリのないコラムでした)
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【聞け長岡鉄男の声(第三話)】音は何故消えるのか
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前回は「吸音材は必要悪」というタイトルでしたが、
今回はその吸音材に音が入った音はどうように形をかえるのか
というテーマです。
出展はステレオの実際知識P32からです。
長岡先生からの引用には★がついてます。
★「音が消えるのは当たり前である。とあっさり片付けてしまっては
いけない。音は一種のエネルギーである。エネルギー不滅の法則に
よれば、エネルギーは消えるのではなく、形を変えて永久に
存続するのだとされている」
では吸音材に反射された音はどのエネルギーに変わるのかというのが
次に書かれた文章です。
★「(中略)、音波のエネルギーは気温を(何億分の一℃か)高める
のに使われたわけである。」
そう音は熱に変わっていたわけです。吸音材がなくても音はいつか
なくなるから、これは空気との摩擦で音が熱に変わる。吸音材
はその摩擦がより大きいから早く音が熱に変わる。
「音⇒熱」という変換は知ってる人には当たり前でも知らない人には
新鮮ではありませんか?私はこれを知ったとき「なるほど!!」と唸り
ました。何億分の一度だから触ってもそりゃ分からんわね。
★「吸音材とは、音波によってよく振動し、その振動をなるべく早く
熱に換えてしまうような材料のことである。(中略)最もよく使わ
れている吸音材はグラスウールである。ガラスの細い繊維が波を受
けて振動し、急速に熱エネルギーに換えてしまう。この変換速度がた
いへん速いためにグラスウールは吸音材としてすぐれているのである。
このほか、能率(体積あたりの吸音率)では多少落ちるが、化繊、ウール
木綿、ウレタンフォームなども立派な吸音材である。」
以上長岡先生が述べた吸音材は中域から高域にかけての吸音材料で
ある。次回は低域吸音材についてお届けします。
ステレオの実際知識はこちら↓
http://www.diyloudspeakers.jp/idaf/data/65.html
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【編集後記】メルマガ第5号まで来ることができました!!
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4月から始めた私のメルマガも第5号まで発行
できました。これも全ては読者様のおかげであります。
どうもありがとうございます。
発刊したメルマガの半数は3ヶ月で消えてなくなる
と書きましたが大山のメルマガはまだ生き残ってます(笑)
これは発行頻度を極端に長くしたからに他ならない
からですが、、。
メルマガを書くようになってからいろんな方のメルマガを
読むようになりました。発行頻度や内容、量、改行など・・
どのようなメルマガがベストか研究中であります。まだまだ
改良すべき点は山積みですが、、
過去の号を読み返してまず改善しなければならないと思ったのは
「私のメルマガは文章が長すぎる」ということ
(文章が下手糞なのは仕方ないですが・・・。)
メルマガは1回サラッと読んで新情報なり昔からある知識
を少しづつ得ていくのがいいと思う。1回読むのに2、3分
がいい気がする。私の文章は下手すると10分ぐらいかかるのではないかな?
いくら長続きさせたいからといって1ヶ月に1回大量の
文章よりか、もっとコンパクトな文章を月2、3回のほう
がいいのではないか?
てなわけで、今後は思い切ってメルマガの発行回数は月2回か3回に
して1回の内容を少し絞って見ることにしました。
このメルマガの発行頻度についてご意見があれば是非おねがい
します!!
なおメルマガのバックナンバーを1月遅れぐらいで
ブログにアップロードしております。
http://www.diyloudspeakers.jp/idaf/data/66.html
最近読み出した方は是非お読みくださいませ。
最後までお読みいただきどうもありがとうございます。